多嚢胞性卵巣症候群が疑われる8つの自覚症状。一つでも気になれば病院へ!
多嚢胞性卵巣症候群とは、排卵障害の一種で卵胞が子宮の中で充分に成熟せずに自力での排卵が難しい体質を言います。
卵胞が子宮の中で中途半端に育つものの排卵には至らないため、排卵できなかったいくつもの卵胞が子宮の中に溜まってしまい、子宮のエコーを取ると、ネックレスのように卵胞が詰まっている様子が見ることが出来ます。
この様子をネックレスサインと言い、多嚢胞性卵巣症候群の特徴の一つになります。
多嚢胞性卵巣症候群の8つの自覚症状
多嚢胞性卵巣症候群は、自力での排卵が難しいものの、日常生活には特別支障をきたさないものなので、普段の生活では気が付きにくいものです。
妊娠したいと思って妊活をしているものの、なかなか妊娠できずに心配になって婦人科に相談に行ったら、始めて自分が多嚢胞性卵巣症候群だったと知る人がほとんどです。
私もその一人です。
多嚢胞性卵巣症候群の疑いがある自覚症状は主に8つあります。
以下の症状は多嚢胞性卵巣症候群の人が全て当てはまるわけではありません。一つしか当てはまらない人もいれば、複数当てはまる人もいますので、どれか一つでも気になる点があれば一度病院に診察しにいくと良いでしょう。
症状1.不妊
症状2.生理不順や無月経、稀発月経、過多月経(月経周期が35日以上)
症状3.無排卵月経
症状4.基礎体温が綺麗な2層のグラフにならなく、ガタガタしている
症状5.にきびが多い、声が低い
症状6.やや毛深く 女性にしては多毛である
症状7.肥満
症状8.高プロラクチン血症が原因による乳汁漏出
ここでは一つずつ詳しく見ていきたいと思います。
症状1.不妊
まず、代表的な症状で全ての多嚢胞性卵巣症候群の人にあてはまるのが不妊の症状です。自力での排卵が出来ないので、治療をせずにタイミングを毎周期あわせても妊娠には至りません。
6ヶ月以上タイミングを合わせているけれど妊娠出来ない場合は、排卵障害やそのほかの要因がある可能性がありますので、一度婦人科へ検診に行ってみてください。
症状2.生理不順や無月経、稀発月経、過多月経(月経周期が35日以上)
生理不順や無月経は多嚢胞性卵巣症候群の代表的な症状です。
多嚢胞性卵巣症候群の特徴である排卵障害が原因で正常な生理サイクルにならずに、生理不順や無月経、稀発月経を引き起こします。
無月経は生理が全く来ない症状で、稀発月経は生理の周期が39日以上もある状態のことをさします。
黄体ホルモンの分泌不足により、普通の人より生理時の出血や生理痛の症状が重い月経過多を引き起こすケースもあります。生理痛が毎回ひどい場合も、多嚢胞性卵巣症候群の可能性がありますので注意が必要です。
私の場合は、月経過多ではなかったですが、慢性的に生理不順ではありました。
症状3.無排卵月経
無排卵月経とは、生理は来ているけれど排卵できていない状態のことを言います。
ホルモンの分泌バランスが乱れることで、無排卵月経になりやすくなると言われており、多嚢胞性卵巣症候群の多くの人は、この症状を抱えています。
多嚢胞性卵巣症候群の人でも毎回排卵できない人とたまに排卵できる人がいます。
私の場合は毎回、無排卵でした。
症状4.基礎体温が綺麗な2層のグラフにならなく、ガタガタしている
基礎体温のグラフは排卵前後のホルモン分泌量の変化により、低温期から高温期に移行します。
一般に排卵後は、ホルモン分泌量が増えることで、高温期になりその結果基礎体温グラフが2層になります。
ところが多嚢胞性卵巣症候群の場合は、排卵がうまくいかないので、排卵前後のホルモン分泌量もあまり変化しにくく、綺麗な2層にならない、なんだかかガタガタした基礎体温グラフになってしまうことがよくあります。
全く卵胞が発育しないと、無排卵性無月経症となります。その原因は、無理なダイエットや他の内分泌器官の異常、多嚢胞性卵巣症候群あるいは肥満等が考えられます。
参考元:宮崎レディースクリニック
私も不妊治療を始めるまでは、ガタガタな基礎体温でした。
私の場合は、排卵が出来ていなかったので高温期に移行せずに、ずっと低温期をガタガタ推移している感じでした。
症状5.にきびが多い、声が低い
にきびが多い、声が低いという症状は女性ホルモンが少なく、男性ホルモンが多い人に見られやすい症状です。
多嚢胞性卵巣症候群の場合は男性ホルモンが多い傾向にあり、ニキビが多い、声が低いなどの身体的な症状が見られなくても、検査してみると男性ホルモンが多かったと言うケースは少なくありません。
私も男性ホルモンの数値が高かったようですが、日常生活でニキビや声の高さが気になることはありませんでした。
なので、にきびが多い、声が低いといった症状は、なかには症状が出る人もいる、ということで、にきびもないし、声も低くないのに男性ホルモンは多かった私のようなケースもあるので、これだけでは、多嚢胞性卵巣症候群かどうかの判断は難しいですね。
症状6.やや毛深く 女性にしては多毛である
これもにきびが多い、声が低い症状と原因は同じで、男性ホルモンの分泌量が多く、女性ホルモンの分泌量が少ない人に起こることがあります。
男性ホルモンが増えると、多毛やニキビなどの「男性化兆候」という症状が現れます。あごの周りなどにできやすい大人ニキビがなかなか治らなかったり、口の周りやお尻~太ももの産毛が濃くなったりします。
参考元:ポートサイド女性総合クリニック
私の場合は、毛深さや多毛の症状はなかったのでやはりこれだけ多嚢胞性卵巣症候群かどうかを判断することは難しいでしょう。なかには毛深い人や多毛の症状が現れる人もいる、ということのようです。
症状7.肥満
排卵障害が起こる一つの原因として、インシュリン抵抗性があげられます。
インシュリン抵抗性とは、血糖値をコントロールするホルモンが正常に働きにくくなる状態で、肥満の人は血糖値を下げる働きが低下してしまいます。
それが影響してホルモン分泌バランスが乱れてしまい、適切なタイミングで女性ホルモンの分泌量が増えず排卵しにくい症状が現れやすくなります。
なので、肥満の人はダイエットをしてやせてみることで多嚢胞性卵巣症候群が改善するケースもあります。
そのほかの要因が妨げになっておらず、純粋に肥満が原因で排卵障害を引き起こしていた人の場合は、痩せるだけでも症状が緩和することがあるようです。
私の場合は、肥満ではなく普通の体型でしたので、残念ながらダイエットで改善という選択肢はありませんでした。
痩せていても私のように多嚢胞性卵巣症候群だったという人は多いので、肥満じゃないから大丈夫だろうと結論付けしないようにしましょう。
症状8.高プロラクチン血症が原因による乳汁漏出
プロラクチンとは、脳下垂体から分泌される刺激ホルモンで、乳腺を刺激して乳汁を分泌させる働きをします。
高プロラクチン血症(PRLプロラクチンは乳汁をだすようにする下垂体から分泌されるホルモン,PRLが高い値をとると乳汁漏出があり排卵障害が認められます)が合併している場合もあります。
参考元:諏訪マタニティクリニック
このホルモンの分泌が異常に促進されてしまい、乳汁分泌、無排卵月経などを起こしてしまう症状を高プロラクチン血症と呼びます。多嚢胞性卵巣症候群は高プロラクチン血症を合併することもあるといわれていて、その場合は乳汁がでやすくなります。
多嚢胞性卵巣症候群の症状に痛みはあるの?
このような症状を見てもわかるとおり、多嚢胞性卵巣症候群の症状には痛みがありません。
月経過多の場合は生理痛のときに普通よりも重かったりはしますが、それだけで多嚢胞性卵巣症候群の可能性を感じ取れる人はほとんどいないと思います。
身体的な痛みがほぼないのが多嚢胞性卵巣症候群の特徴でもあり、先ほどの8つの症状のどれかに当てはまり、なかなか妊娠に至らないと人は、是非一度婦人科の検診に行ってみてください。
多嚢胞性卵巣症候群の症状を治療するには?
痛みがないからこそ、多嚢胞性卵巣症候群は自分では判断出来ず診察して始めて知るケースは多いです。でも病院で多嚢胞性卵巣症候群だと診察されれば、そこから症状を治療する方法はたくさんあります。
これまでは、なんで妊娠できないんだろう?とずっと悩んでいたとしても多嚢胞性卵巣症候群とわかれば、それにあった治療を選択することで、妊娠がぐっと近づいてきますので、あせらず前を向いて過ごしてくださいね。
多嚢胞性卵巣症候群と診断されたら原因にあれこれ思い悩むよりも今出来ることを
多嚢胞性卵巣症候群と診断されると、正直落ち込みます。私は落ち込みました。
でも多嚢胞性卵巣症候群でも妊娠して出産できている人はたくさんいるということも同時に知っておいて欲しいです。
妊娠にいたるまでには時間がかかることもあるかもしれません。
時には涙が止まらない日もあります。
私も妊活中、いつか報われる日が来るのだろうかと不安に感じた日もあります。
でも多嚢胞性卵巣症候群は排卵さえ出来てしまえば、妊娠できることも多いのであまり思い悩みすぎずに、前を向いて過ごしていきましょう。
もしかしたら次の周期に、こうのとりがやってくるかもしれないですから。
多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の妊娠に大切な二つのこと
多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)は自力での排卵が難しい体質です。多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)で妊娠するために大切なことは二つあります。
1.排卵させること
とにかく排卵させないことには妊娠は出来ません。排卵誘発剤など医療の力をかりながら、まずは排卵させることが大切です。
2.確実に受精卵を着床させること
多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の場合は、健康な人よりも排卵のチャンスが少ないので、妊娠の確率を上げるためには数少ない排卵のチャンスを逃さないようにするのがとても重要になります。
妊娠するためには受精卵が子宮内膜に着床する必要があるのですが、この子宮内膜がふかふかになっていないと着床できないのです。
子宮内膜をふかふかにするために必要なこと。
それが葉酸サプリの摂取なんです。
葉酸は子宮内膜の強化や受精卵を作って守るという子宮内環境を良くする効果があります。葉酸は、不妊治療中の女性のみでなく、男性にも飲んで頂きたいサプリメントです。葉酸が不足していると精子の染色体に異常が起こる確率が高くなると言われています。
葉酸は妊娠を考えはじめた時から服用しましょう。
葉酸サプリは赤ちゃんの先天性異常を防いでくれるだけでなく、子宮内膜をふかふかにしてくれるサポートをしてくれます。
スウェーデンをはじめ海外では妊娠したい人が葉酸サプリを摂取するのは常識になっていますので、最長9年という長い時間を要しているとはいえ、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の研究結果で妊娠率86.7%の確率で妊娠出産ができたという結果には、このような背景があるんですね。
多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)で妊娠したいと思ったときに、妊娠率をあげるためにも葉酸サプリの摂取だけは最低限欠かさないようにしてくださいね。
多嚢胞性卵巣症候群で妊娠を目指すには最適な葉酸サプリを飲むのがとっても大切でした
【多嚢胞性卵巣症候群の私でも妊娠できました】
排卵のチャンスが少ない多嚢胞性卵巣症候群の私に大切だったのは、少しでも着床の可能性を上げること。
着床の可能性を上げるためには子宮内膜をふかふかにしておくことがとても大切です。
子宮内膜をふかふかにするには葉酸サプリを飲むことがポイントなんですが、実は葉酸サプリには、多嚢胞性卵巣症候群にはおすすめできないものがたくさんあって間違った葉酸サプリだけは選ばないことが大切なんです。
また、葉酸サプリは赤ちゃんの先天性異常を72%も軽減するといわれ、厚生労働省も妊娠を望む人は葉酸サプリを積極的に飲むように勧告をしているほど、大事なものなんです。
多嚢胞性卵巣症候群の私が大切にした葉酸サプリの選び方を公開しています。
→多嚢胞性卵巣症候群でも妊娠するために大切な葉酸サプリの選び方はこちら(*^_^*)
葉酸サプリは妊娠したいと思ったその日から飲み始めてあげる。
それがママが赤ちゃんにしてあげられるやさしさでもあるんです。
【子宮内膜ふかふかで妊娠成功!】多嚢胞性卵巣症候群だった私の妊活体験談を公開しています。
→多嚢胞性卵巣症候群だった私の妊活体験談はこちら(*^_^*)