【第2話】多嚢胞性卵巣症候群の治療開始。だが…
●クロミッドによる投薬治療が始まった
ここまでの話を医師から説明された私は、かなり、恐怖心と不安感が頭の中に湧き上がりました。
飲み薬による不妊治療が一番最初のステップですが、それでも副作用があるらしく正直長い間飲み続けるのはちょっと心配・・・ましてや次に待ち受けている自己注射なんて、絶対痛いし怖い!人工授精や体外受精はお金がかかるし・・・
かといって多嚢胞性卵巣症候群の私は、このままでは排卵すらままならない状況なので、飲み薬による不妊治療からスタートすることになりました。
クロミッドと呼ばれる排卵誘発剤を5日分5錠を処方され、クロミッドが効けばこれで卵胞が育ってくれるようになるらしいです。
クロミッドは子宮内膜がうすくなる副作用があって、子宮内膜がうすいと妊娠出来なくなってしまうから、6ヶ月間を目安に服薬することになってます。
順調に毎月排卵さえ出来ていれば、半年で妊娠できる可能性は充分あるようなので、私はクロミッドで妊娠できるように頑張ろうと心に決めました。
だってそのあと自己注射とか絶対怖い・・・
排卵できた!かなり嬉しい!
多嚢胞性卵巣症候群の不妊治療1周期目
生理開始後5日目から毎晩クロミッドを1錠、合計5日間服用しました。順調にクロミッドが効いていれば卵胞が育ってくれているはずです。
クロミッドを服用し終えた後、再び婦人科の病院へ行きました。卵胞のサイズチェックです。
そしたら、なんと、19mm!!!
かなり順調に卵胞が育ってくれていたんです!これはかなり嬉しかったです。
20mm以上になったら、hcg注射というのを打って排卵する時間を調整するとのことで、もう1日卵胞が大きくなるのを待って翌日再び婦人科へ行くことになりました。
そして翌日卵胞がバッチリ大きく育ってくれていたので、その場でhcg注射というものを初めて打ちました。これは自己注射ではないので、看護婦さんが打ってくれてあまり痛くないのでほっとしました(^^)
hcg注射を打つと、36時間後から48時間後までに卵胞がやぶけて排卵されるようになるようで、その時間を見計らって夫婦生活を持つと妊娠しやすくなるんです!
翌日、おそらくちょうど良い時間帯に夫婦生活を持つことが出来たので、これはもしかしていけるんじゃないか!?などと早くも淡い期待を抱き始めていました。
生理がきた。残念ながら1周期目は妊娠に至らず・・・
夫婦生活を持ってから14日後、残念ながら生理がきてしまったので、1周期目の今回は妊娠には至らずリセットでした。
生理後、再び結果の報告の為、婦人科に行きましたが、まずは無事に排卵できたようなのでよかったと励ましてもらい、引き続きクロミッドでいきましょうと、いうことになりました。
今回は、残念ながらリセットになってしまったものの、多嚢胞性卵巣症候群の私はこれまで、全然排卵していなかった可能性が高いので、クロミッドの服用によって無事に排卵できたことは妊娠に向けての大きな前進に感じました。
2周期目も排卵できた!しかし子宮内膜が薄くなってきてしまった・・・
多嚢胞性卵巣症候群の不妊治療2周期目
2周期目も同じようにクロミッドを服用しました。生理開始から5日目から5日間。合計5錠です。クロミッドを服用すると副作用としてめまいや吐き気を感じる人もいるようですが、私の場合は前回、今回と2周期連続でクロミッドを飲んだ感覚では、副作用は特に出てこなかったのでほっとしました。
クロミッドを服用し終えた後、再び婦人科の病院へ行きました。卵胞のサイズチェックです。
今回は前回よりも少し小さいものの18mmまで育っていて卵胞のサイズは順調なようでした。でも、ここで思いもよらぬことを医師から告げられたんです。
「子宮内膜が薄くなってきてるみたいだね」
私は耳を疑いました。
前回、今回とクロミッドを飲んでいたものの日常生活で感じられる副作用は出ていなかったので、私にはあっている薬なんだと思っていたのです。
でも身体の内側には、副作用が出ていたのです。もちろん全てがクロミッドの副作用によるものかはわかりませんが、少なくても事実として私の子宮内膜は薄くなってしまっていたんです。
本当は6周期(6ヶ月)はクロミッドを試すつもりでいたのですが、医師からはあと1回、次回でクロミッドは最後にして、自己注射に切り替えていきましょうと言われてしまったんです。
クロミッドは次で最後と言われ・・・迫り来る自己注射の恐怖
不妊治療を始めたとき6周期位はクロミッドを使っていくという話を聞いていたので、いきなりクロミッドが今回で最後になりそうだと聞き、かなり焦りました。
だって、次のステップは毎日自分のお腹に自分で注射をし続けなければいけないんですよ・・・すごく怖いし痛そうじゃないですか!?
もちろん、妊娠するためには我慢しなくちゃいけないこともありますが、でも出来れば自己注射で痛い思いをせずに妊娠したいというのがこのときの本音でした。
hcg注射を打った当日と翌日に2日連続で夫とタイミングを合わせて、なんとか今回で妊娠できたらいいなと願いつつも、実はこのときまで自分で出来る妊活対策はまったくなにもしておらず、葉酸サプリすら飲んでいなかったんです。
葉酸サプリは、妊娠したい人は絶対に摂取したほうがいいって知ってましたか?恥ずかしながら私はこのときまで知らなかったんです・・・
なんでも葉酸サプリを妊娠前から飲み続けることによって、生まれてくる赤ちゃんの先天性異常のリスクが72%も軽減される正確な研究発表がだされているんです。このことは海外では常識として浸透していますが、日本ではまだ知らない人も少なくありません。私もこのときまで知りませんでした・・・
海外では数十年前から「妊娠したいなら葉酸サプリは必須」だと知られてきていますが、日本では2002年ごろから厚生労働省が告知し始めたばかりで、まだ「常識」と認識されるほどには浸透していません。
ですが、現在では厚生労働省も妊娠を希望する人は積極的に葉酸サプリを摂取するように勧告していて、母子手帳にも葉酸の重要性が記載されているほどなんです。
そして、葉酸の摂取は、子宮内膜の強化にもとても重要だということを知り、私はさっそく葉酸サプリを飲むことにしました。
そしたらこれが大正解でした。
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